夏休みは、子どものライフスタイルや交友関係が変わる
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったモバイル社会研究所の水野一成さん(子ども・防災・シニア調査担当)に話を聞いた。
――【図表1】をみると、ずいぶん詳細に子どもとルールを結んでいる親が多いことに驚きました。しかも、1つもルールを設定していない親がほとんどいません。これほどしっかり管理しているなら、何も夏休み前だからといって話し合わなくてもいいのでないですか。
水野一成さん 夏休みを前に話し合いをお勧めしたのには理由があります。まず、前提として子どものライフスタイルや交友関係が変わると、スマホの使い方も変わる可能性があります。
また、当初ルールは設定していても、日々の生活の中で形骸化してしまっていることも多いと思います。そのため、一度作ったルールも定期的に見直す必要があります。それをまとめると――。
(1)夏休みに入り、生活リズムが変わる(時間ができる)、(2)普段と違った交友関係になる(学校以外での活動・交友が増える)、(3)新しい学年が始まってから4か月が経ち、一度見直しをするに適した時期、ということになります。
――なるほど。親子で設定するルールで、学年を問わず上位にくるのは「勝手に課金・ネット購入をしない」ですが、ペアレンタルコントロールをすれば、勝手に課金はできないと思います。小学低学年でも上位にくるのはなぜでしょうか。
水野一成さん ルールを設定する上で、親子間で話し合いを行うことが多いと思います。
ペアレンタルコントロールで規制すれば、課金などできないと思われますが、ネットで購入する仕組みや意図せず課金してしまうことのリスクなどを、ルールを設定する中で教えているのではないでしょうか。
また、特に低学年の場合、子ども専用のスマホ利用よりも家族共用のタブレットなどを利用している場合も多いため、一概にペアレンタルコントロールで防止はできないかとも思います。