就活早く終われば、「学び」と「働く」の好循環に
早いペースで進む就職活動、焦らずに自分に合った会社を見つけるにはどうしたらよいか。J-CASTニュースBiz編集部は、調査を行なった就職みらい研究所所長の栗田貴祥さんに話を聞いた。
――こんなにもスピードアップした理由は、ズバリどこにあるのでしょうか。
栗田貴祥さん たしかに、7月1日現在の内定率は88.0%と最高値となり、前年の同時点の内定率83.2%と比べ、5ポイントほど高くなっています。この内定率の高さの背景には、昨今の人手不足により、企業の採用意欲がより一層高まっていることがあると考えております。
ただ、現行の就活スケジュールとなった2017年卒以降における7月1日時点の内定率は、ここ数年、8割を超えてくることが多く、7月以前の内定率調査の結果と比べると、一定、その数値は落ち着いてきている印象があります。
――スピードアップしたことで、学生にとっては就活が早く終わり、学業に専念できるというメリットと同時に、学業が本格化する3年生のうちから就活に集中しなくてはならないというデメリットがあると思います。学生にアドバイスをお願いします。
栗田貴祥さん 学生のみなさんの本分は、学業でありますし、学業以外のアルバイトやサークルなどの課外活動でも充実した学生生活を送ることが、これから豊かな人生を歩んでいく上でも非常に重要だと思います。
学業にしっかり取り組む中で、将来の「働く」を見据え、自分なりの選社軸を早期に固めることができた人は、早い段階から活動し、納得のいく就職先を決定してもよいと思います。
就職活動自体が早く始まっても、早く終了できればその後の学生生活で将来の「働く」を意識した主体的な学びや課外活動に注力することもでき、学ぶと「働く」の好循環を生み出すことは可能です。