当時の真相語る 元中日コーチ中村紀洋氏、1軍→2軍コーチ「配置転換」の理由は何だったのか?

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「昭和(の時代)みたいに『あれやれ、これやれ』は言えない時代」

   そして、当時の指導法、選手への接し方などに言及し、楽天で監督を務めた経験のある大久保氏と意見を交わした。

   中村氏が「結果を出してほしいだけなので、いろいろなものにチャレンジしてほしいなと思ったんですが、なんか制限がかかるというか」と切り出すと、大久保氏は「よくしようとしたらダメなんだよ。難しいんだよ。黙ってみててあげるという時代になって、よくしてあげようと思ってするアドバイスはいらない時代になった」との見解を示した。

   さらに、中村氏は「教え方が難しいですね」とし、こう続けた。

「昭和(の時代)みたいに『あれやれ、これやれ』は言えない時代。ほめて指導するという。頭ごなしには絶対に言えない。アウトです。くすぶっている選手を1軍の舞台にあげてあげないとダメということしか考えていなかった。ちゃんと長くプロの世界でやれる土台作りという意味で取り組んでいた」

   波留敏夫コーチと入れ替わって2軍打撃コーチに配置転換となった中村氏は、その後、1軍コーチに戻ることなく23年シーズン限りで退団した。

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