「中学生に働かせるな」ゴミ出しボランティアに異論 高齢者宅向けで募集、募集団体に意義を聞いた

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「自分のやりがいや存在意義を確かめてもらう福祉教育の一環」

   この点について、鶴ヶ島市社会福祉協議会の事務局長は7月11日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。

「介護保険の認定を受けるほど重度ではなくても、腰や膝が痛くて外に出るのが大変だという方がいます。ゴミ出しのニーズが非常に多くなっており、市のサービスを使える方はいいですが、対象外の方を救いたいと、ケアマネージャーから相談を受けたのがきっかけです。学校に話したところ、小さいころからボランティアに関わって、将来の福祉に関わる人材を増やすためにも、福祉教育の一環として活動することになりました」

   活動した中学生に出すボランティア証明書は、何に使うために出すかについては、こう話した。

「もちろん、進学や受験のときに、ボランティアの実績として活用することができて、生徒にもメリットがあります。しかし、それが目的ではなく、福祉に関心を持って、困った人のためにやってあげることで、自分のやりがいや存在意義を確かめてもらうためのものになります。車イスを押すなどの福祉教育を体験し、ありがとうと喜んでもらったことで、福祉に関心を持ってやってみたいと思うようになる生徒もいます」

   お金を出さずに働かせるなといった批判があることについては、こう反論した。

「ボランティアの実態を分かっておらず、イメージから捉えられている方もおられるのではないですか。シルバー人材センターを利用といっても、裕福とは言えない独り暮らしの方もおられます。いくつか問い合わせも来ており、やらざるを得ない状況で家事などをするヤングケアラーと誤解したり、汚物などを扱わないのに衛生的にどうなのかと言ってきたりする人もいますね」

   活動では、これまでに高齢者ら約20人に対し、中学生ら延べ約50人がゴミ出しボランティアをしてきたという。中学生がメインで、一部に小学生や高校生もいるとした。

「ベッドタウンですので、地域のつながりが弱く、困っていても助けがない方もおられます。子どものころから助け合いの心を持ってほしいので、当面は活動を続けていく必要があると思っています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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