古市憲寿氏、石丸伸二氏に「出来の悪い生成AIみたいな話しぶり」「そういう戦略だったんでしょうね」

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   社会学者の古市憲寿氏が2024年7月10日、東京都知事選挙で落選した前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏について言及した。

   古市氏と石丸氏は、投開票日の7日に行われた「日テレNEWS」YouTube生配信の中継で会話するも、「政治屋」の定義などをめぐって話がかみ合わず、ネット上で話題になっていた。

  • 古市憲寿氏(2016年6月撮影)
    古市憲寿氏(2016年6月撮影)
  • 石丸伸二氏(2024年6月撮影)
    石丸伸二氏(2024年6月撮影)
  • 古市憲寿氏(2016年6月撮影)
  • 石丸伸二氏(2024年6月撮影)

関心事は「石丸さんが何をしたい人なのか」

   古市氏は10日、Xでこの会話に言及し、「中継のせいなのか、出来の悪い生成AIみたいな話しぶり、という印象でした。いや、今時ChatGPTでももっとスムーズに会話できるので、面白かったです」と率直な感想を述べる一方、「本来は聡明な方でしょうから、そういう戦略だったんでしょうね」と明かした。

   また古市氏の一番の関心事は「石丸さんが何をしたい人なのか」であり、「たとえば石丸さんは、今後の政治活動について聞かれて国政進出を否定しませんでした」と指摘する。

   その上で、「都道府県知事というのは『行政の長』です。一方で国会議員になるということは、『立法府の一員』となる、ということです」といい、知事と国会議員では「『転職』といってもいいくらい違う仕事の話なんです」と説明する。

   しかし古市氏は、中継で石丸氏がその点について明確な答えを口にしなかったとして、「その点を質問されたら、答えって何パターンもないんですよ」「具体的に作りたい法律の話をするか、行政の限界の話をするか、になるはずなんです」と疑問を呈し、「なぜ他の仕事ではなく、国会議員なのか。それって結局は、法律の話なんです」と自身の考えを述べた。

「新しいコミュニケーションがもっと政治の世界にも増えていけば」

   古市氏は、「やりたいことが具体的な人の場合、行政と立法が混じるってことは、あんまりないんですよね。あるとしたら、何でもいいから政治家になりたい場合。どこでもいいから選挙で勝てばいいと考えている場合」と皮肉を交えつつ、「あれ、それって石丸さんの定義した『政治屋』そのものじゃないの?」「だから、石丸さんの批判する『政治屋』と、石丸さん自身がどう違うのかを何度も聞いたんです」と発言の意図を説明した。

   しかし、石丸氏からその答えが出なかったため、「不思議」だったそう。「今回のやりとりのように『答えない』という戦略があってもいいと思います。だとしたら、選挙特番などの番組自体に出ない方がよかったと思うんですよね」といい、石丸氏のブランディングの甘さについても指摘していた。

   また、石丸氏の支持者に対し、「石丸さんを批判する人も仲間にしていかなくちゃいけないわけです。反・石丸の人を、攻撃的にののしっても、仲間は増えないと思うんですよね」「『石丸さんの支持者っていい人が多いな。まともだな』って思われた方が絶対にいい」とアドバイスする。

   最後には、「政治ってもちろん最後は戦いです。敵と味方にわかれて戦うわけです。でも常日頃から戦っていたら仲間は増えません」としつつ、「論破とか攻撃ではない、新しいコミュニケーションがもっと政治の世界にも増えていけばいいと願っています」といい、「民主主義は風前の灯火かも知れないけど、この仕組みが自分の生きている間くらいは、この国で続いていけばいいなあと思っています」と考えをつづっていた。

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