2024年7月7日投開票の東京都知事選について、やはり投票終了時の20時に当確がでる「ゼロ打ち」で、現職の小池百合子氏が3選を決めた。石丸伸二氏が10~30代の支持を集めて2位に入った。
都知事選は、事実上現職の小池氏と前参院議員の蓮舫氏の一騎打ちと各マスコミは煽っていたが、結果は、蓮舫氏は2位でなく、3位だった。
「2位じゃだめですかと言ったら3位になっちゃったでは...」
筆者は、自分のYouTubeチャンネル「高橋洋一チャンネル」で、「蓮舫さん猛追!みたいな事が書いてあるが、小池さんの浮動票が落ちている」と分析している(編注:7月5日配信)。また、その浮動票を奪ったのが、石丸氏だった。
蓮舫氏は、共産党と組んだので、浮動票は取れなくなった。しかも、投開票日は晴天で投票率を高まる方向に作用し、蓮舫氏の劣位は隠しようがなかった。自分のYouTubeチャンネルで、「2位じゃだめですかと言ったら3位になっちゃったでは、これはもう話にならない」と、現実になってしまった。
筆者は、自分の選挙予測を投開票の前に行っている。ただし公選法の規定もあるので、その内容がわからないように、投開票の前にXで
「今ある計算をしていたら、珍しい4つの素数がでてきた。11,13,17、29」
とポストした。
実は、これは都知事選での予想得票者数で、単位は10万人で1位が290万人、2位が170万人、3位が130万人、その他が110万人だ。投票結果は、小池2,918,015、石丸1,658,363、蓮舫1,283,262、その他1,020,292。まるめれば、290万、170万、130万、100万人。おそらく日本一正確な選挙予測だっただろう。
各候補の特性を上手く数量化
この予測は、まず今回の都知事選の投票率を正しく推計しないとできない。期日前投票で投票するのは有権者の20%とわかっているが、投開票日に有権者の何%かは当日の天候などに依存するので至難の技だ。筆者は61%と予測し、実際は60.62%だったので、まずまずだった。
小池氏は基礎票と浮動票、石丸氏は浮動票、蓮舫氏は基礎票というモデルで計算した。これはどう転んでも小池氏が1位だが、投開票日の投票率によって2位と3位は入れ代わる可能性もあった。
なぜ正しく予測できたかと言えば、マスコミの煽り報道に惑わされず、統計サンプリングが怪しいマスコミの事前調査を使わず、各候補の特性を上手く数量化したからだ。筆者からみれば、今回の都知事選は波乱でもなく、想定内の結果だ。
++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。
今ある計算をしていたら、珍しい4つの素数がでてきた
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) July 7, 2024
11,13,17、29
個人的にメモメモ