高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 「波乱」ではなく「想定内」だった都知事選...なぜ「石丸2位、小池300万票割れ」を予測できたのか

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各候補の特性を上手く数量化

   この予測は、まず今回の都知事選の投票率を正しく推計しないとできない。期日前投票で投票するのは有権者の20%とわかっているが、投開票日に有権者の何%かは当日の天候などに依存するので至難の技だ。筆者は61%と予測し、実際は60.62%だったので、まずまずだった。

   小池氏は基礎票と浮動票、石丸氏は浮動票、蓮舫氏は基礎票というモデルで計算した。これはどう転んでも小池氏が1位だが、投開票日の投票率によって2位と3位は入れ代わる可能性もあった。

   なぜ正しく予測できたかと言えば、マスコミの煽り報道に惑わされず、統計サンプリングが怪しいマスコミの事前調査を使わず、各候補の特性を上手く数量化したからだ。筆者からみれば、今回の都知事選は波乱でもなく、想定内の結果だ。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。


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