女子バスケットボールのU18中国代表チャン・ツーユウ(17)のパリ五輪出場が見送られた。中国メディア「捜狐」(WEB版)が2024年7月9日に報じた。
チャンは身長223センチを誇るセンターで、6月に中国・深センで開催された「FIBA U18 女子アジアカップ2024」で国際大会デビューを飾った。
中国メディアは「国宝」と称賛
デビュー戦となった6月24日のインドネシア戦では、13分の出場で19得点7リバウンドを記録。第2戦のニュージーランド戦では、23分出場して36得点13リバウンドと活躍し、第3戦の日本戦では44得点、14リバウンドを記録した。
準決勝の韓国戦では34得点、16リバウンドの活躍を見せ、チームを勝利に導いた。オーストラリアとの対戦となった決勝戦では、チームは79-96で敗れたものの、チャンは42得点、14リバウンドで大会MVPに選出された。
大会での活躍により、バスケットボールの本場である米国でも注目が集まり、大手メディア「CNN」がチャンの特集記事を組んだ。
中国メディアは、圧倒的な高さを誇り得点能力があるチャンを「国宝」と称賛。パリ五輪代表入りを提言するメディアもあった。
「捜狐」の記事によると、中国代表はフランス代表と強化試合を行うためパリに向かうが、その前に代表メンバーを14人まで絞り込む予定だという。これは新たなメンバーを追加しないということを示し、チャンの代表入りは事実上消滅したとの見解を示した。
過去に17歳選手が代表入りして五輪出場
中国はパリ五輪に向けたここ最近の国際強化試合で2勝9敗と大きく負け越し、パリ五輪でのメダル獲得が危ぶまれている。このような状況の中、一部でチームの起爆剤としてチャンの代表入りを熱望する声もあったという。
記事によると、過去に17歳の選手が代表入りして五輪に出場した経験があるというが、今回は監督がチャンを招集しなかった。
同メディアは「女子バスケットボールの強化試合の成績から判断すると、オリンピックでベスト4に入ることは非常に難しいかもしれない。新人選手を育成し、将来に向けて長期的な計画を立てた方が良いだろう」との見解を示した。
地元メディアによると、チャンは小学1年生の時にすでに160センチあり、小学6年生の時には210センチあったという。
また、試合を重ねるごとに成長しているチャンは今後、中国代表入りする日も近く、将来的に米国のプロリーグWNBAに参戦する可能性が高いという。