YouTubeやTikTokで既成政党やマスコミを批判、ネット拡散
今回の都知事選でも、既成政党やマスコミへの不信を追い風に、街頭演説などで批判を繰り返した。石丸氏を支援するボランティアによる「ネット選対」が、後援会のYouTubeやTikTokでそのシーンを流すことで、SNS上の動向に敏感な若者らに支持を広げていったようだ。
NHKの出口調査によると、10、20代の40%余りが石丸氏に投票している。30代では約30%と、世代が上がるほどに割合が低くなっている。これは、小池氏と蓮舫氏が、世代が上がるほどに投票が増えているのとは対照的だ。
若者の関心が増えたためか、投票率は、前回4年前を5.62ポイント上回る60.62%に達した。平成以降の都知事選では、2番目の高さとなり、石丸氏を2位に押し上げる理由の1つになったのかもしれない。
石丸氏の躍進について、ネット上では、「若者世代へのアプローチが上手かった」「選挙では10代、20代を無視できなくなる」として、今後の選挙が変わるきっかけになるとの声が相次いだ。
その一方で、放送各社の開票特番のインタビューなどで、石丸氏が頭ごなしに決めつけたりする対応ぶりに対し、様々な声に耳を傾ける必要がある政治家としての資質を問う声も見られた。
「自分に不都合な状況に対して不機嫌さで対抗している」「イメージではなく政策で政治家を選ばないと、東京も日本も壊れ続けるよ」といった書き込みもあった。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)