「インティマシー・コーディネーター」起用見送り物議の映画 公式サイトあらすじから「快楽に溺れ」記述を削除...疑問の声

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

   監督の三木康一郎氏のインタビュー内容が物議を醸している映画『先生の白い嘘』をめぐり、2024年7月6日までに公式サイトからあらすじの一部が削除された。説明などがなかったことから、SNSでは「問題の本質を理解していないのでは」などとする声が相次いでいる。

  • 映画『先生の白い嘘』公式サイト
    映画『先生の白い嘘』公式サイト
  • 映画『先生の白い嘘』公式サイト

公開初日舞台あいさつではプロデューサーと監督が謝罪

   『先生の白い嘘』は、漫画家・鳥飼茜さんによる同名の漫画を原作とする作品だ。レイプを題材として、主人公で高校教師の「美鈴」と、美鈴の担任生徒である「新妻」、美鈴を襲った犯人であり美鈴の友人の婚約者でもある「早藤」を中心とした男女間の性の不平等を描いた物語だ。

   実写版映画では、主演は奈緒さん、新妻役はアイドルグループ・HiHi Jetsの猪狩蒼弥さん、早藤役は風間俊介さんが演じる。

   物議を醸しているのは、実写化にあたってのエピソードなどを伝えた三木監督のインタビュー記事だ。

   ストーリー上、レイプをはじめ暴力的なシーンを含むことから、奈緒さん側から性描写などの身体的な接触シーンで演者の心をケアするスタッフである「インティマシー・コーディネーターを入れて欲しい」と求められたが、起用はなかった。その理由について三木監督は考えた末に「間に人を入れたくなかったんです」などと説明していた。

   こうした対応について、性暴力や性被害を描く作品の制作環境として不十分だなどとする批判の声が相次いだ。

   批判が過熱する中、5日に行われた公開初日舞台あいさつでは、プロデューサーおよび三木監督が謝罪し、奈緒さんが「私は大丈夫です」などと語る場面もあった。

「問題は『不用意な発言』ではない」

   こうした中、注目を集めているのは映画公式サイトに掲載されたあらすじ文の変更だ。

   美鈴が早藤を拒めない理由として「早藤を忌み嫌いながらも、快楽に溺れ、早藤の呼び出しに応じてしまう美鈴」と書かれていた部分が、6日までに「快楽に溺れ、」との部分が削除され「早藤を忌み嫌いながらも、早藤の呼び出しに応じてしまう美鈴」と変更されていた。

   7日午前10時時点で、削除にあたっての説明などは公開されていない。

   削除された「快楽に溺れ」という表現については、被害に遭ったことを自責し、葛藤する美鈴をめぐる表現としては適切でないとの声が上がっていた。その一方で、重要なあらすじをアナウンスのないまま削除する対応に、疑問の声も相次いでいる。

「現在は『快楽に溺れ』の部分は削除されてるそうだけど、ほんと誰が書いたんだよ。あの原作をどう読んだらそういう解釈になるのか教えて欲しいわ」
「HPの一文を消したとて、そもそも監督や脚本家が『快楽に溺れ』と解釈して作ってしまってるのならアウトだと思うけど」
「問題は『不用意な発言』ではない。なにが問われているのかを監督が理解していないことだ」
姉妹サイト