韓国プロ野球(KBO)斗山ベアーズは2024年7月4日、ラウル・アルカンタラ投手(31)を放出した。複数の韓国メディアが同日報じた。
「スポーツ朝鮮」(WEB版)によると、斗山ベアーズは韓国野球委員会にアルカンタラのウェーバー公示を要請し、大リーグのミネソタ・ツインズに所属していたジョーダン・バラゾビック投手(25)と契約を結んだ。
「悩んだのは一日や二日ではなかった」
ドミニカ共和国出身のアルカンタラは、大リーグのオークランド・アスレチックスから18年オフにKBOのKTウィズに入団。19年オフに斗山ベアーズに移籍し、20勝をマークして最多勝のタイトルを獲得した。
KBOリーグでの活躍が評価され、20年オフに阪神に移籍。阪神で2年間プレーしたが、通算4勝6敗と結果を残せず22年に退団した。
23年に古巣・斗山ベアーズに復帰。同シーズンは13勝9敗、防御率2.67とエース級の活躍を見せたが、今シーズンは2勝2敗、防御率4.76と振るわなかった。最後の登板となった7月3日のロッテ・ジャイアンツ戦では2回6失点の大乱調だった。
シーズン途中でアルカンタラを「放出」したことについて、斗山ベアーズのイ・スンヨプ監督(47)は「非常に難しい決断だった。20勝もしたし、去年も13勝した投手を放出する決断を下すまで、悩んだのは一日や二日ではなかった」と苦しい胸の内を吐露し、放出した理由を具体的に語った。
「対戦相手は以前ほどアルカンタラのボールにてこずらなくなった。今シーズン負傷から復帰して7試合に登板したが、回復の兆しが見えなかった。球速が問題なら調子が上がってくるにつれて良くなると思うが、154キロ出ても打たれた。この球速が出ても打たれるから厳しいなと思った」
アルカンタラはシーズン序盤の4月に肘を痛め、約1か月間、戦線離脱した。5月26日のKIAタイガース戦で復帰するも、復帰後は調子が上がらず1勝1敗だった。