「眠気を催さない対策の一環だが、不安感を与える可能性があった」
それによると、7月2日の13時40分ごろ、湘南台駅発川越市駅行の列車で、北参道~新宿三丁目駅間で車内マイクのスイッチを切り忘れ、この列車の運転士による鼻歌が、車内マイクを通じてアナウンスされてしまった。
メトロの乗務員は、主に暗い地下空間における作業を担っており、日常的に眠気を催さないよう各個人で意識を保つ対策を講じている。その対策としては、通常より大きな声で指差呼称を実施する、運転姿勢を変化させる、などがあり、今回も、その一環として、運転士個人の判断で行われたという。
ただ、メトロの内規では、乗務中に歌うことを禁止事項として明確に規定していないものの、「本件についてはお客様に不安感を与える可能性があった」と説明した。
この点について、広報部では、「列車の運行には影響がなかったものの、ご利用のお客様にはご心配とご迷惑をおかけいたしました」として、「誠に申し訳ございませんでした」と謝罪した。
そのうえで、「今後、お客様に安全に、安心してご利用いただくことを最優先とし、運転業務従事員として基本動作の徹底と、節度ある行動をとるよう指導いたしました」としている。
なお、アナウンスの途中で「チーン」と鳴った音については、信号が変わるときや制限速度が変化するときに、機械的に運転士に知らせるベル音だという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)