新紙幣の発行が2024年7月3日から始まった。3日15時ごろのX上では「新紙幣ゲット!」「新紙幣を早速両替したよ!」「新札ゲットできました」という報告が相次いでいる。
しかし、新紙幣の発行で気になるのは、自販機や精算機で使えるかどうかだ。
私たちに身近な、飲料自動販売機、飲食店での食券、駐車場などの精算機ではどうなりそうか。自販機の事情に詳しい、業界団体の日本自動販売システム機械工業会に話を聞いた。
新紙幣求め、銀行に長蛇の列
新紙幣の発行によって、1万円札には渋沢栄一が、5000円札には津田梅子が、1000円札には北里柴三郎の肖像画それぞれデザインされたものになる。
3日のテレビ報道では銀行の両替機やATMに長蛇の列を作る人たちが映し出されていた。新しい紙幣の発行は20年ぶりということで、国内的に盛り上がっている。
しかし、紙幣の発行で気になるのは自販機や精算機への対応だ。全国的に普及している自動販売機や自動精算機が新札に対応しなければ、利用者にとっては不便だろう。
7月3日時点で新紙幣に対応している自販機はどれくらい
日本自動販売システム機械工業会のデータによると、全国の自販機の23年時点の普及台数は合計393万1900台。
内訳は、飲料自動販売機221万8600台、食品は8万1000台、たばこは7万5300台、券類が合計で6万3600台。日用品雑貨自動販売機(カード、衛生用品、新聞、玩具他)が20万1400台。このほか、自動サービス機(両替機や駐車場・ホテルなどの自動精算機、コインロッカーなど)で129万2000台となっている。
このうち、新紙幣が発行される7月3日時点で新紙幣に対応している自販機はどれくらいか。
日本自動販売システム機械工業会は取材に対し、「飲料自動販売機」のカテゴリーでは2~3割程度の普及だと答えた。
続いて、飲食店やラーメン屋で見かける「券類自動販売機」については約5割という。「大手飲食店チェーンなどが積極的に対応しており、数字としては高くなっている」ためだ。また、駐車場の自動精算機も約5割という。
今後の普及について日本自動販売システム機械工業会は「これからさらに新札が広まっていくので、今後もこうした対応率は上がっていくものと考えられます」と話した。