年齢層や属性によって個別の対策が必要
修正前の資料では、「社会的地位の高い人、高かった人、定年退職したシニア層などに傾向が見られる」と一括りにされているように見える。ただ、池内教授は、カスハラをする人の中でVIP的な立場の顧客は、必ずしも高齢者ではないとも指摘する。では、なぜ高齢者が目立つように見えるのか。池内教授は
「仮に、長きにわたってお付き合いがあるとするならば、それだけ年を取っているということもあると思います。しかし、100%高齢者というわけではありません。ただ、どうしても高齢者層は、メールやSNSのDM(ダイレクトメッセージ)などによるクレームに比べて電話でのクレームが多くなるので、オペレーターの方々は"高齢者が多い"と感じやすいのかなと思います」
とみる。その上で、例えば若年層は、SNSで不特定多数に発信し、承認欲求を満たすことを意図したタイプのカスハラもあり、年齢層や属性によってカスハラの種類が違うため、それぞれ個別の対策を立てる必要があると指摘している。