修正された厚労省カスハラ資料、「社会的地位の高い人、高かった人」はクレーマーになりやすい? 専門家に見立てを聞いた

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   厚生労働省のサイトに公開されたカスタマーハラスメント(カスハラ)対策に関する資料の一部について、抗議を受け削除されたことが話題となった。削除されたのは、「威張りちらす行為」をする人の説明としての「社会的地位の高い人、高かった人、定年退職したシニア層などに傾向が見られる」との記載だ。

   「社会的地位の高い人、高かった人、定年退職したシニア層」とカスハラをめぐる関連性や問題点について、専門家の話を交えながら2回にわたって考える。前編は、「社会的地位の高い人、高かった人」に焦点を当てた。

  • 厚生労働省
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  • 修正済みのカスハラ対策資料
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「社会的地位の高い人、高かった人」は資料作成者の経験と知見に基づいた記載

   問題となったのは、ハラスメント対策の情報サイトに公開されている「職場におけるハラスメント対策(カスタマーハラスメント対策)」と題した資料だ。この資料をもとにした動画も公開されているが、2024年6月11日に修正版に差し替わった。

   取材に応じた厚生労働省の雇用機会均等課の担当者によると、「高齢者差別に当たるのではないか」などと抗議があり、そのような意図はまったくなかったものの「資料等を見てご不快に思われる方もいる可能性があることを考慮」し、削除に至った。

   「威張り散らす行為」をする人の傾向として挙げられている「社会的地位の高い人、高かった人、定年退職したシニア層」のうち、「社会的地位の高い人、高かった人」については厚労省の担当者は、委託先の資料の作成者の経験と知見に基づいての記載だったとしつつ、数字が示すデータは確認していないという。

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