「目視でヘリが近いと思い、安全のため展示飛行を一時中止した」
「航空自衛隊から、パイロットが飛行中にヘリが飛んでいることを目視で確認し、ヘリの位置、高さが正確に把握できないため、安全面に配慮して、いったん飛行を止めたと説明を受けました。その後、ヘリの位置が確認できたとして、ブルーインパルスの飛行を再開しています」
飛行再開は、中断してから5分ほど後だという。ただ、当初は、1機の後ろに5機が平行に飛ぶ「リーダーズベネフィット」という6演目目の予定だったが、三角形の隊形で飛ぶ1回目の「デルタ・ダーティー」を再演したとした。なぜ演目の内容が変わったのかについては、分からないという。
当日は、目視でブルーインパルスの上の方をヘリが飛んでいるのが遠くに見えたが、どこのヘリかは分からないという。会場では、「予定外の航空機の影響で中止」といった内容のアナウンスが流れたとした。
飛行中断について、川崎市では、「残念な部分はありますが、安全に飛行していただくのが第1だと思っています」と述べた。ヘリ側への抗議などはする予定はないという。
航空自衛隊の航空幕僚監部の広報班は7月2日、取材に対し、川崎市に伝えた内容を認めたうえで、次のように話した。
「パイロットが目視でヘリがちょっと近いと思い、安全確認のため展示飛行を一時止めました。飛行の空域の外なのか内なのか、判別できなかったからです。地上の指揮所に無線連絡し、管制官とも連携を取って確認したところ、ヘリが空域外にいると判別できたため、飛行を再開しました」
どこのヘリなのかは、分からないという。空域を設定したものの、強制力はないため、ヘリ側に抗議などをする立場にないとしている。
ブルーインパルスの飛行に影響したかについて、TBSの広報・IR部は1日、取材に対し、「当社のヘリは、ルールに従って制限エリア外で取材しておりました」と答えた。そして、「防衛省、川崎市から当社に抗議があったという事実はありません」と付け加えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)