土砂崩れで一時孤立、5か月の断水 珠洲市大谷「復旧復興」いつ【能登半島地震から半年】

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40分運転して手に入れる食料、ガソリン

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珠洲市では、自衛隊による入浴支援が行われた(写真:ロイター/アフロ)

   発災から半年となる今も、不便な生活が続く。近所で買い物をしたくても、商店がないため車で40分ほどかけて買い出しに行かなければならない。そのため、ガソリンが「命綱」となるが、近くにあった給油所が閉鎖しており、食料品と同じように遠方まで行かないと手に入らない。万一ガソリンが切れたら、一大事だ。

   水は前述の通り、5月23日に復旧した。だが当初は茶色くにごった水が出たという。「まだ怖くて、生水が飲めません」と正野さんは嘆く。

   大谷地区では、ピースボート災害支援センター(PBV)をはじめ民間団体が住民の暮らしをサポートしている。物資の提供だけにとどまらない。最近では地区の住民を集めて週1回、おしゃべりする機会を設定している。正野さんは、これが楽しみだ。厳しい環境下にいる人たちにとって、顔を合わせて思い切り話をすることがストレス発散になっている。自身は、長年続けている畑仕事で救われていると話す。

   半年が過ぎても、状況は良くなっていないと正野さん。家は傷み、買い物はままならず、長年見てきた海岸線は姿を変えてしまった。近所に住む人は6、7人にとどまるという。

「人が少なくて寂しい。けれど、泣いていても仕方がありません」。

(J-CASTニュース 荻 仁)

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