脅威を感じさせる言動、過剰な要求、暴行...カスハラの9大パターン
両社では、大きく以下の9つをカスハラの事例として挙げている。
(1)暴言、大声、侮辱、差別発言、誹謗中傷など
・大声、言葉遣いが荒い話し方、「バカ野郎」などの発言
・「〇〇(特定の性別を指して)のくせに」「男性の上司を出せ」などの性差別的な発言
・容姿を揶揄する発言、能力を否定する侮辱的な発言
(2)脅威を感じさせる言動
・「殴ってやる」「殺すぞ」「SNSで拡散させる」などの脅迫的な発言
・反社会的な勢力などをほのめかす発言
(3)過剰な要求
・規定やルールを超えた多額の補償金やアップグレードなどの特別対応の要求
・「家まで謝りに来い」「土下座しろ」などの実現不可能な要求
・係員の態度が気に入らないなど、理不尽な理由での慰謝料などの金銭の要求
(4)暴行
・社員を殴るなどの暴力行為
・身体を押す、肩を掴む、手をはたく、ものを投げる、飲み物をかける、傘を振り回すなど、社員が危険を感じる行為
(5)業務に支障を及ぼす行為(長時間拘束、複数回のクレームなど)
・居座り、長時間の電話など、正当な理由がない社員の長時間拘束
・話のすり替え、揚げ足取りや執拗な攻め立てによる社員の長時間拘束
・(複数の場所での)同じクレームの繰り返しによる著しい業務妨害、不合理な問い合わせの複数回繰り返し
・常習的な同じクレームの繰り返し
(6)業務スペースへの立ち入り
・事務所やオフィスへの押し入り・居座り
(7)社員を欺く行為 ※明らかに事実と異なる言動をするなど
・不正に発券された搭乗券の利用、年齢や氏名を詐称した搭乗、空席確保のための重複予約行為
・お手伝いが必要な内容の虚偽申告、社員への対応の強要
・受託手荷物の破損に関する虚偽申告(元からあった傷を今回の搭乗によるものと主張するなど、明らかに事実と異なる発言)
(8)会社・社員の信用を棄損させる行為(SNS投稿など)
・事実に反する会社や社員への誹謗中傷のSNSへの投稿
・予約センター・機内・空港などでの対応状況の録音・録画データのSNSへの投稿
・事実ではないことや、事実を誇張した虚偽を含んだ内容の流布・インターネット上での掲載
(9)セクシャルハラスメント(盗撮、わいせつ行為・発言、つきまといなど)
・性的な言動、つきまといにより身体的または精神的に苦痛と感じる行為
・盗撮
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)