天皇皇后両陛下の英国訪問では、日本のポップカルチャーが注目される場面も多かった。チャールズ国王が2024年6月25日夜(現地時間)の両陛下を迎えてバッキンガム宮殿開いた晩餐会では、冒頭のスピーチでユーモアを交えながら「ロンドン郊外生まれ」だというハローキティに言及した。
サンリオ側もXなどのSNSで、ハローキティのイラストつきで「深く感謝申し上げます」などと反応した。
「今年50歳を迎える、ある人物について語ることをお許しいただだきたい」
チャールズ国王のスピーチでは、日本語を交え両陛下を歓迎した。
「両陛下、今晩、バッキンガム宮殿に皆様をお迎えできることを、家内ともども大変嬉しく思っております。英国におかえりなさい」
いくつかのエピソードを交えて英国と日本とのパートナーシップについて振り返り、日本のアニメなどの文化についても触れた。
晩餐会が行われた25日、神奈川県民ホールは英国出身の指揮者、アントニオ・パッパーノ氏率いるロイヤル・オペラ・ハウスのメンバーが公演を行っており、ロンドンの劇場では宮崎駿監督の舞台「千と千尋の神隠し」が上映されていることに触れた。
チャールズ国王は続けて「また同様に、ある日本のシンボル的なキャラクターに背後にある英国の物語を知ることも嬉しいことです」と切り出した。
「今年50歳を迎える、ある人物について語ることをお許しいただきたいと思います。ロンドン郊外で双子の妹と育った彼女は、何十億ドルもの富を築いた起業家であり、ユニセフ子ども大使でもあります。誕生日をお祝いしたいと思います。そう......ハローキティです!」
ちゃめっ気たっぷりのお祝いメッセージに、会場からは温かい笑い声が上がった。
1974年に誕生したハローキティは、2024年に誕生50周年を迎える。公式プロフィールによると、出身地は「イギリス ロンドンの郊外」で、双子の妹のミミィ・ホワイトとともに生まれたとされる。
特別デザインのハローキティがお辞儀
チャールズ国王のスピーチについて、ハローキティの公式Xや、ヨーロッパでの事業を展開するサンリオの海外グループ会社「Sanrio GmbH.」が、SNSで感謝のメッセージを公開した。
「天皇陛下皇后両陛下のご訪問に際し、ハローキティの誕生50周年をお祝いしてくださった国王チャールズ3世陛下に深く感謝申し上げます」
投稿には、50周年記念を祝う特別なデザインのハローキティがお辞儀をしたイラストに「THANK YOU」との文字が添えられた画像がついている。Sanrio GmbH.では、Xとインスタグラムで投稿の文面は同じだが、Xにはチャールズ国王のスピーチ動画が添えられ、インスタグラムでは英皇室と日本の宮内庁のアカウントにメンションされている。
投稿を見た人からは、チャールズ国王から誕生日のお祝いを受けたハローキティに驚きの声が寄せられている。
「わあ... 天皇陛下の御前でチャールズ国王に名指しで早寿を祝われた唯一無二の猫ということに」
「仕事を選ばないワーカホリックキティがチャールズ国王にお祝いされてる!! そしてさすが。礼節を欠かしてない。永遠のワーカホリック」
「天皇皇后両陛下ご列席の場でチャールズ3世国王陛下に50歳の誕生日を祝ってもらったキティちゃん。怖いもの無しですやん」
Thank you, King Charles III, for the sweet birthday wishes to Hello Kitty for her 50th Anniversary during the visit of Emperor Naruhito and Empress Masako of Japan ❤️ #HelloKitty50th @RoyalFamily pic.twitter.com/QSoSOsNwy6
— Hello Kitty (@hellokitty) June 27, 2024