中国で開催されている「FIBA U18 女子アジアカップ2024」に出場している中国代表チャン・ツーユウ(17)の活躍に地元メディアが驚愕した。
グループステージ第3戦が2024年6月26日に中国・深センで行われ、地元中国が日本を97-81で下し3連勝を飾った。
グループステージ3試合で99得点、34リバウンド
2戦全勝同士の対戦は、中国が第1クォーターを23-20でリード。第2クォーターは日本が踏ん張り21-21としたが、第3クォーター、第4クォーターは中国が主導権を握り、結局16点差をつけて快勝した。
中国勝利に大きく貢献したのが、身長220センチでセンターを務めるチャンだ。
チャンは今大会で国際デビューを飾り、5月2日に17歳になったばかりの新星。
デビュー戦となった24日のインドネシア戦では13分の出場で19得点7リバウンドを記録。第2戦のニュージーランド戦(25日)では、23分出場して36得点13リバウンドの大活躍だった。
注目の日本戦では44得点、14リバウンドの大活躍。グループステージでは試合を重ねるごとに得点、リバウンド数が増し、同ステージ3試合で99得点、34リバウンドを記録した。
周囲の想像をはるかに上回るチャンの活躍を、複数の地元中国メディアが驚きをもって報じている。
「新浪体育」(WEB版)は、日本戦の44得点、14リバウンドの活躍を「理解不能すぎる」と評した。
米CNN「間違いなくWNBA各チームの興味をそそるだろう」
記事によると、戦前は「小さく、速く、敏しょう」な強豪日本との対戦は、中国代表とチャンにとって大きな試練になると予想していたが、「チャンは非常に抑制されたスタイルを持つ強力な日本を相手に自分自身を力強く証明した」とした。
そして、チャンのプレーの特徴を挙げ、220センチの身長だけが武器ではないと指摘した。
「最も重要なことは、チャンはボールタッチが非常に柔らかく、多くの無茶なパスをしっかりとキャッチし、簡単にフィニッシュできることだ」
地元「捜狐」(WEB版)もチャンのプレーに言及している。
記事によると、試合を生中継した中国放送局の女性解説者がチャンを「我が国の国宝」と何度も叫んだという。別の男性解説者は、試合を重ねるたびに成長するチャンの適応力と進歩を称賛したという。
バスケットの本場・米国でもチャンのプレーは注目されている。
米メディア「CNN」(WEB版)は、鮮烈な国際デビューを果たしたチャンの特集記事を組み、元男子中国代表でNBAのヒューストン・ロケッツで活躍したヤオ・ミン氏(43)と比較して記事を展開した。
記事では「チャンがヤオ・ミンのキャリアに匹敵するまでには、まだまだ長い道のりがあるが、今週の彼女のパフォーマンスは間違いなくWNBA(米国女子バスケプロリーグ)の各チームの興味をそそるだろう」と、17歳のチャンを高く評価した。