小児科医が伝える「学校健診」の現状 小学校との打ち合わせの機会「ないことが多い」【学校健診問題を考える(下)医師の見方】

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学校健診をなくすことは「子どもにとってデメリットの方が大きい」

   SNSで一部上がっている学校健診は不要との意見に対して、森戸さんは「(学校健診に)代わるいい方法があるならやめてもいいと思うんですけど」としつつ、次のように話す。

「同じ年齢の子が大勢集まっているところで、一度にスクリーニングとして診察をするというのは大変効率がよく、保護者は医療機関に連れて行かずにすみ、子どもにとっても健康の問題が早期発見できてとてもいい制度だと思います。だからこそ、明治時代からずっと続いてきているので」

   さらに、こう続ける。

「以前には医師による盗撮被害もあり、そういった問題のある医師がいるから、配慮のない学校があるから感情的にやめてしまおうというのでは、子どもにとってデメリットの方が大きいです。うまく運用する方法見つけるのが大人の役目ではないかなと思います」

   今まで大きな問題として扱われてこなかった学校健診での配慮の問題。なぜ今、表面化してきているのか。森戸さんはそれはいい傾向だと見ている。

「子ども自身も、プライベートゾーンというのはむやみに見せてはいけないんだ、それは嫌だって言っていいんだ、疑問を呈していいんだっていうことが浸透してきたからではないかと思います」
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