小児科医が伝える「学校健診」の現状 小学校との打ち合わせの機会「ないことが多い」【学校健診問題を考える(下)医師の見方】

学校側には児童や保護者への説明が求められる

   森戸さんは、学校側には打ち合わせの機会を設けてほしいと話す。

   森戸さんによると、学校健診の際、「プライバシーを守るための衝立はこんな感じでいいですかとか、同性の先生が立ち会いますとか、そういうことを打ち合わせする機会がないことが多い」という。

   健診の際以外にも、健診を受けられなかった児童や不登校児への対応に関する打ち合わせは事前にない、と話す。

   健診は学校側に定められた義務。そのため、保護者や児童に対する「(学校健診を)どのように行うか、いつやるか、その目的は何か、配慮の方法といった説明は、学校側が主体となってしてほしいなと思います」(森戸さん)。

   また、学校側が健診の目的や主体、文科省のマニュアルについて重視していない場合もある。それだけに、個々の学校ではなく文科省や自治体による保護者への説明や周知があってもよいのではないか、と提案する。

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