セキセイインコを「ゆうパック」で送りつける 取り扱い可能だが...動物保護団体が怒ったわけ

謝罪の電話が来たため「警察には届けないで終わりにしたい」

   このX投稿は、7万件以上の「いいね」が集まり、関心を集めた。「生き物って送れるの...?」と驚く声が上がるとともに、「ひどいことするもんだ」「あまりにも身勝手ですよね」とあきれる向きも多かった。

   ことりのおうちは、6月23日に公式Xを更新し、「皆様の拡散のお陰で、送り主さんに繋がり 送り主さんから謝罪の電話が来ました」と報告した。そして、「今回 送り主さんは、泣きながら電話してきてくださったし 電話するのもかなりの勇気が必要だったと思うので 警察には届けないで 終わりにしたいと思います」と明かした。

   ことりのおうちで動物の保護と里親探しを担当している「バードアニマルレスキュー」の高見広海代表は6月24日、J-CASTニュースの取材に対し、インコを送って来たのは、飼い主の知人だったと明かした。

「名前を書いていなかった理由は聞いていませんが、引き取りを断ると困る後ろめたさもあったのでしょう。配送の知識がある業者なら、ケースを段ボール箱に入れて空気穴を開けておきます。紙袋では、潰れたり窒息したりしますから、インコを入れて送ったりしませんね」

   飼えなくなったペットを店の前に放置されることはあるものの、郵送は初めてだという。インコは、衰弱はしておらず元気だといい、里親を募集している。すでに、メールや電話で100件ほどの問い合わせが来ているとした。

   ゆうパックを扱った郵便局に対しては、「小動物の配送をしてくれるのでとても助かっていますが、送り主の名前がなく、紙袋に入れたままで配送するのは、止めてほしい」と注文を付けた。

   郵便局では、匿名の状態で、紙袋などに空気穴がないまま、配送を受け付けることはあるのだろうか。インコを取り扱った座間郵便局を管轄する日本郵便南関東支社は25日、「現在、社内で確認しており、それが終われば回答させていただきます」と取材に説明した。回答があり次第、追って伝える。

   (追記:2024年6月26日20時30分)日本郵便南関東支社の広報担当から取材に回答があり、送り主が匿名の状態でゆうパックの配送を受け付けるかについては、「住所や名前がしっかり書かれていないものは、お届けすることができません」と答えた。また、紙袋などに空気穴がない場合について、「換気などの項目ごとに郵便物のチェックは行っていませんが、お引き受けするときは、換気などに問題がないか口頭でお客さまに確認しています」と説明した。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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