人手不足が深刻、社員の長期的キャリア形成できるかがカギ
――ところで、研究機関の一般財団法人電力中央研究所が6位に入っていることが不思議です。どういう理由で若手がおすすめするのでしょうか。
オープンワーク広報 電力中央研究所には、「保守的」「安定志向な組織運営」といったクチコミが見られましたが、職員ひとり一人の意見や意思が尊重される職場であることもうかがえました。ランクイン企業全般に見られる、若手の積極性を伸ばす組織風土であることが考えられます。
電力中央研究所「トップダウンではなく、ボトムアップの風潮が強く、自分自身の創造性などが重視される」(研究員、男性)
――今回の調査で特に強調したいことはありますか。
オープンワーク広報 人材の流動性が高まり、転職によるキャリア形成することがスタンダードになりつつあるなか、1社で長く勤めるからこそ挑戦できることや成長もあると感じました。
ランクイン企業からは、若手が意見を言いやすい組織風土だけでなく、ある程度長期的に働くことを前提に、丁寧な研修や公募制度などを設け、社員の希望を踏まえながらよりよいキャリア形成を後押ししていることがうかがえました。
今後、人手不足が一層深刻となると予測されています。一人ひとりの社員の長期的なキャリア形成を行えるかどうかは、経営視点において一層重要になっていくでしょう。今回の調査データから見えた傾向は、その手掛かりの一つともなるかもしれません。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)