パ・リーグはソフトバンクが首位を快走。苦しい戦いを強いられているのが、リーグ4連覇を狙うオリックスだ。
交流戦は10勝8敗と勝ち越したが、ソフトバンクが12勝6敗の好成績を残したため、2024年6月20日現在、13ゲーム差に拡大。借金4を完済し、大型連勝で貯金を増やしたい。
左右の若手エースが誤算、主力選手の打撃不振も
今シーズンの誤算を挙げればきりがない。
右のエースとして期待された山下舜平大は4試合登板で0勝2敗、防御率5.21。制球が定まらず、カウントを不利にして甘く入った球を痛打される投球が目立った。
左腕エースの宮城大弥も左大胸筋の筋損傷で5月10日に登録抹消。1カ月以上の離脱は大きな痛手だ。
打線も主力選手に想定外の打撃不振が相次いだ。
昨年の首位打者・頓宮裕真が46試合出場で打率.203、4本塁打、22打点。広角に打ち分ける打撃技術が陰を潜め、状態が上がってこない。
広島からFA移籍した西川龍馬も5月下旬まで打率2割2分台と試行錯誤が続いた。ただ、交流戦で打率.314、1本塁打、12打点と復調の気配を見せており、リーグ戦再開後も活躍に期待したい。
森友哉が打線の軸となれば、西川、頓宮も活きる
スポーツ紙デスクは、森友哉をキーマンに挙げる。
「森が打線の軸として稼働すれば、脇を固める西川や頓宮も乗ってくるでしょう。今年は好調をなかなか維持できていないので、爆発してほしいですね。もちろん、捕手として投手を引っ張る役割も重要です」
今シーズンは打率.249、1本塁打、20打点。5月31日の中日戦(京セラドーム)で負傷交代し、右大腿二頭筋の筋挫傷で戦線離脱していたが、6月13日から1軍に復帰した。
自身のパフォーマンス、チームの立ち位置に当然納得していないだろう。負けられない試合が続く中、チームの救世主になれるか。(中町顕吾)