就活生の3人に1人、生成AIを活用 企業にバレたら不利になる? 「企業は意外に好意的。活用のコツは...」マイナビ中島英里香さん

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企業も好意的「面白い使い方をした学生がいれば評価したい」

   J‐CASTニュースBiz編集部は、リポートをまとめたマイナビのキャリアリサーチラボ研究員の中島英里香さんに話を聞いた。

――マイナビでは、過去にも就活生が生成AIを活用しているかどうかの調査をしていますが、活用率は増えているのですか。

中島英里香さん 昨年5月と今年3月に対話形式の生成AIの利用経験に関する調査を行っております。昨年時点では、就職活動に利用したことがある学生は18.4%でしたが、今年3月調査では35.2%と大幅に増えております。

学生に生成AIが浸透している結果だと思います。ただし、過去の調査対象は「対話形式の生成AI」、今回の調査対象は「生成AI」と対象が異なっておりますのでご注意ください。

――生成AIを就活に使うことに関して、企業側でもAIを使った「生成AI検出装置」があるという情報も流れています。学生の間では「バレたら返ってマイナスになるのでは」と心配する意見もありますが、どう考えていますか。

中島英里香さん 昨年6月に行った企業に対する調査では、学生が就職活動に生成系AIを利用している実感がある企業は4.6%と少数派でした。

また、就職活動における生成系AIの活用について「使い方を慎重に検討したうえで、活用してほしいと思う」企業が41.2%となり、自由回答では「面白い使い方をした学生がいれば評価したい」「効率化のために上手に使用することは推奨する」など、AIを使いこなすスキルとして好意的に捉えるコメントも挙がりました。

一方で、「面接で実際に話した際に、齟齬(そご)のある発言をしてしまう可能性がある」「入社がゴールではないので、自分を誇張しないように配慮して使用してほしい」などのアドバイスもありました。

学生が生成AIでアウトプットされた内容に手を加えず利用すると、企業から生成AIを使ったものであると認識される懸念はあります。また、ソース不明の情報が混在すると剽窃になってしまうリスクもあります。そのため、学生には生成AIにすべての作業をゆだねるのではなく、あくまでも「補助ツール」として利用いただければと思います。

※昨年6月に行った企業に対する調査
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20230718_54858/#AI

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