東京都の小池百合子知事の任期満了にともなう都知事選が2024年6月20日に告示され、前回20年の22人を大きく上回る56人が立候補を届け出た。
この影響を受けたのが各陣営の「第一声」だ。総務省ウェブサイトによると、選挙運動ができるのは「立候補届が受理されたときから、選挙期日の前日まで」。立候補の手続きが遅れただけ選挙運動の開始も遅れ、演説が30分以上遅れた陣営も出た。
小池陣営の街宣車に「さよなら~」「8年間おつかれさまでした~」
大混雑の影響はさまざまだ。小池氏の陣営は事務所で出陣式を行い、街頭での「第一声」は行わなかった。第一声では、
「キーワードは『首都防衛』。都民の皆様の命を、暮らしを守る、そして経済を守るだけではない。発展をさせていく」
などと訴えた。
小池氏はXで、YouTubeでの生配信を予告していたが、10時30分の時点で演説は配信されず、その後しばらくして配信画面は「非公開」の状態が続いた。その後、録画された動画が公開された。
街頭演説で「届け出待ち」になった陣営のひとつが、蓮舫前参院議員=立憲民主党を離党=だ。第一声はJR中野駅前で10時30分を予定していたが、そのタイミングでは、蓮舫氏の街宣車の看板は黒く目隠しされたまま。近くに現れたのは蓮舫氏ではなく、小池陣営の街宣車だった。小池氏の側近で元都議の荒木千陽氏の姿も確認でき、蓮舫氏の演説を待つ支援者からは「さよなら~」「8年間おつかれさまでした~」といった声が飛んだ。