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「赤の他人同士がつながる世界をつくる」ための3つの事業領域

前川 御社では、ソーシャルメディア、シェアリングエコノミー、web3/DAO(Decentralized Autonomous Organizationの略)の3つの領域を、主な事業として展開されています。
これらに共通するビジョンは、やはり「人と人をつなぐ」というところに収れんされるのでしょうか。

上田さん はい。「赤の他人同士がつながる世界をつくる」ことをやっています。
このうち、オンラインだけで行う部分はソーシャルメディアと呼ばれ、そこにリアルが関わってくるとシェアリングエコノミーと呼ばれる。
DAO(自律分散型組織)も少し形態は違いますが、よく似たものです。私たちのやりたいことは1つですが、世の中のとらえ方の区切りに合わせて3つの呼称にしています。
たとえば、地域住民の脳が皆つながり、地元で一番美味しいレストランを選ぶのがソーシャルメディア。また、各家庭で毎回食事をつくると手間なので、隣の家で食べさせてもらおうというのが、シェアリングエコノミーです。

前川 つまり、追求していることは1つですが、世の中での受け止められ方に応じて、3つの分野を名付けたということですね。
「自律分散型組織やコミュニティの分野を強化する」ともうたわれていますが、これも同じ内容を、わかりやすい言葉で語っているということでしょうか。

上田さん 人の脳と脳がつながっているのが、効率的な状態だと考えています。
1つの株式会社は概ね中央管理型ですが、日本経済は自律分散型です。皆が経済産業大臣の指示のもと、いっせいに動くわけではありません。各人、各企業が資本主義社会の原理でつながっているのが現状です。
ただ、私は必ずしも資本主義でつながるのが必然とは思いません。
うちの組織で重視しているのは、情報のシェアです。
社内だけではなく、世の中に対して常に情報発信を徹底するよう奨励しています。相談はしなくていいが、報告は必ずするようにと言っています。報告があって初めて、脳と脳がつながれるわけですから。
これを組織について言うなら自律分散型組織だし、サービスについて言うならオンラインでありソーシャルメディアなわけです。

前川 そのように個人同士の思考が隈なくつながり、情報が明確になった中で、各自が適切な方向に向けて自律的に動いていくということですね。

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