リーダーはメンバーの夢を変えよ!「アップサイド」引き出すガイアックスの人材育成の流儀とは【インタビュー】

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市場の波にさらすことで、生き続けられる人を育てる

前川 そうした独立採算のチームはいくつくらいあるのですか? また、情報やコミュニケーションをオープンにすることは理想ではありますが、実態として各チームはうまく回るものですか?

上田さん 現在は、約20チームほどです。もちろん、全てがうまくいく場合ばかりではありません。1つは、社内での人材引き抜きが自由なので、人が然るべきほうへ流れます。うまくいかないチームは、自然とシュリンクしていきますね。
弊社は「ティール組織」(F・ラルー)の中に描かれている「グリーン組織」(家族的で温かい組織)では決してありません。むしろ、いかに弱肉強食のジャングル状態にするかにこだわっています。

前川 そのほうが自然の生態系に近いので、過保護にならない。ジャングル状態で生き続けられるようにすることで、人も事業も育つということですね。

上田さん 僕たちが一番怖いのは、市場の波です。市場の波に、各事業部やメンバー一人ひとりを常にさらす状態をつくっているのです。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)たちが戦うこのマーケットの中で、資本家、従業員、顧客それぞれの満足度を勝ち取りながら歩み続けるのは、とてもきついことです。
だから、変にオブラートに包まないやり方でやっていこうと。

前川 なるほど。その意味では、多くの企業は組織の内と外を区別して、内部の社員を守ろうとするがゆえに組織の論理が先行し、市場や社会と乖離するという不本意な結果になっているのかもしれません。
上田さんの方法は、社員を囲って守るのではなく、社会の荒波にさらして自ら成長せよということですね。

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