社員の6割が起業し、20代経営者が続々生まれる ガイアックス、究極の「性善説経営」とは【インタビュー】

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同期も階層もないダイバーシティ組織でリーダーシップ鍛錬

上田さん ただ、うちの会社はいわゆる若手の比率は少なく、1つの事業チーム内で約2~3割です。
メンバーには業務委託もたくさんいて、ベテランもいれば、高校生(※2)がいたこともあります。幹部陣の比率はごくわずか。そのなかでチームリーダーは、若手の場合もある。採用時には、そんな多様な人の中で一緒に働かないかと呼びかけるわけです。
一方、大手企業では同期が100人一緒に入る。その上も、またそのいくつも上まで、やはり同じ100人ずついる。そんな組織とどっちがいい? ボールが回ってくるまで待つの? というのが、うちのクロージングトークです。

前川 つまり、御社は同期や積み重なる階層というものがほぼない、ダイバーシティが進んだ組織。だから、多様な人のなかで揉まれながら、すぐに成長や活躍ができるよ、というわけですね。

上田さん うちに来てほしい若手は、事業運営に関心がある人材です。だから、期待するのはテクニカルなスキルを身に付けて磨くことより、将来の事業経営幹部に加わってほしいわけです。
各分野で必要なプロフェッショナル人材は、業務委託も含めてたくさんいます。むしろ、そうした人材のチームを束ねて動かす役割を担ってほしい。採用の際にそう説明すると、やはり響きますね。
最近では、すでに起業している人の入社希望も目立ちます。新卒で、週3日の正社員で採用という例もあります。大手企業でも、売りにしたい職種だけに絞れば、採用難も早期離職もないのでしょうが、難しいのでしょうね。

前川 その通りですね。企業規模が大きくなるほど、多様な職種が必要です。
いくらジョブ型にシフトするとはいえ、組織を構成するのは花形の仕事や職種ばかりではありませんから、どの企業も苦しんでいます。御社が若手採用に成功しているのは、採用対象を尖った人材に絞り込んでいることが大きいのですね。

上田さん ただ事業経営を目指して入ってくる優秀な若手に、然るべき仕事を用意しなければならないプレッシャーは常に感じています。
そうした人に「下積み3年」なんてとても言えないし、会社都合でそんなことをしてはダメです。弊社が出資する「スキマバイトサービス」をうたうタイミーを利用した飲食店から聞いた話ですが、同サービスを利用し始めた結果、ベテラン従業員の離職が減ったというのです。
理由は、日替わりで入るバイトに食器洗いや清掃などを頼めるため、社員がコアの仕事に集中できるようになったからだというのです。

前川 なるほど。タイミーを利用したアルバイトは、自分の持て余す隙間時間だけ働いてバイト代をもらえればいいわけで、仕事内容にあまりこだわりはない。
一方で、従業員は自分の人生の重要な時間を使って働いているわけだから、やりたい仕事やキャリアに没頭したい。お互いに満足ということですね。

(※2)高校生のインターンシップ受け入れについて:ガイアックスにおけるインターンシップ契約(業務委託契約)は、雇用契約ではありませんが、高校生との契約においては、同等の配慮をし、保護者の同意を得て参加してもらっています。(参考:「高校生等の年少者への労働基準法適用について」(厚生労働省 労働基準監督署)

   <リーダーはメンバーの夢を変えよ!「アップサイド」引き出すガイアックスの人材育成の流儀とは【インタビュー】>の記事に続きます。

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