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中途半端でなく「倒し切ること」で生存し続ける

上田さん いくつか要素はあるとは思うのですが、一つには「倒し切っている」からでしょう。

前川 「倒し切っている」(笑)。それは、どういうことですか?

上田さん たとえば、うちは世界中どこからでもフルリモート勤務OK(※1)です。
リモートワークはコロナ禍が始まる5年以上前から導入していました。出社するのとどちらがパフォーマンスが高いか、比率をどうするかなど悩まない。徹底すれば人材が集まり、成果も上がるものです。
これは一例ですが、弊社を中途半端に真似ようとしても、倒し切らない限り火傷すると思います(笑)。

前川 「倒し切る」とは、なまじ中途半端でなく、完全に「振り切る」ということですね(笑)。

上田さん 弊社の場合、倒し切ることで生存を図っているわけです。
「どの昆虫が最強か」という問いは、実はナンセンスです。どの虫も自分の置かれた環境で最適な進化を遂げることで最強になっている。
たとえば、蜘蛛がカブトムシの殻を身に付けたらより強くなるかといえば、そうではない。私たちは、倒し切った場所で自分を最適化し最強となって生存していこうとしているんです。

前川 いま多くの企業、特にJTC(伝統的な日本の大企業)と揶揄されることもある大手企業ほど、若手の採用難や早期離職に悩んでいます。御社はそうした課題からは遠いと思いますが、日本全体の状況をどう見ておられますか。

上田さん 私たちは「倒し切っている」とはいえ、世の流れが今後進むであろう方向に向かって倒しているつもりです。
採用には力も入れており、優秀な若手が来てくれています。伝統的な大企業は、なかなか時流に乗れていない分、厳しい現状は想像できます。
うちに来るような若者が、現時点でそれらの企業に入っても、互いにアンハッピーでしょう。大企業は資産の貯えは多いので、有利なゲームを運べます。その立場をうまく活用しながら、微調整でチューニングしていくのが現実解じゃないでしょうか。
ただし、組織の意思決定者が20代の若者をいかに理解し、どう向き合うかが重要ですね。

前川 私は企業内人材育成支援と並行して、十数年間、大学の正規課程でも教えていますが、ここ5年ほどの学生の意識変化を実感しています。
企業が欲しがる優秀層ほど、スタートアップやソーシャルベンチャーに関心を抱くのです。かつてはエリートの代名詞だった霞が関の官僚になることも敬遠されるようになってきています。倒しきる御社に起業家予備軍が集まるのは、必然なのですね。

(※1)渡航先、適切な在留資格について調べた上で、会社が認めた場合に限り海外からのリモートワークを認めております。
国境を越え業務をする場合には、それぞれの国の法律や税制度、国際的な取り決めなどに則り、適正なビザの取得や税法上の対応などが必要になります。また、2024年現在世界各国で、デジタルノマド・ビザ(ワーケーション・ビザ)の整備が進んでおり、常に最新の滞在先のルールを確認をすることが必要です。(出典:https://www.gaiax.co.jp/workstyle/

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