巨人が手痛い敗戦を喫した。2024年6月11日の楽天戦で4点のリードを守り切れず、サヨナラ逆転負け。今季ワーストタイの4連敗で貯金1に。交流戦も6勝7敗と黒星が先行した。
ブルペンを支えてきた西舘勇陽、バルドナード
勝たなければいけない試合だった。先発の山崎伊織が7回2失点と踏ん張ったが、救援陣が楽天打線の勢いに呑まれた。
8回からマウンドに上がったセットアッパーのドラフト1位右腕・西舘勇陽は、浅村栄斗に2ランを被弾。2点差に迫られると、9回に登板したバルドナードが阿部寿樹に押し出し四球を与えるなど3連続四球と制球が定まらない。
西舘は2死満塁にまで持ち込んだが、小郷裕哉に右中間を超える逆転の2点適時二塁打を浴びて万事休す。大粒の汗を流してうなだれたまま、一塁ベンチに姿を消した。
ブルペンを支えてきた両投手は責められないだろう。西舘は23試合登板で17ホールド、バルドナードは27試合登板で6セーブ11ホールドをマークしている。
高梨雄平、船迫大雅、泉圭輔、ケラー...力のある投手がそろう
「西舘は初めてのプロのシーズンで疲労は当然たまっている。バルドナードも守護神の大勢が右肩違和感で5月上旬に離脱以降は抑えに抜擢され、緊張感あふれる登板が続いている。負担を軽減するためにも、今後は日替わりで抑えを起用する可能性がある」(スポーツ紙記者)
大勢が復帰するまでは抑えを固定せず、試合展開や相手打線との相性を考慮して継投を組み立てるのも一つの策だろう。高梨雄平、船迫大雅、泉圭輔、ケラーと力のある投手がそろっている。
20年以来優勝から遠ざかっているのは、不安定な救援陣が要因の一つだった。阿部監督の手腕が問われる。(中町顕吾)