「科学的な事実は、時間とともに変わっていくことがあります」
「2歳半までにミュータンスレンサ球菌に感染しなければ生涯虫歯にならない」との説明についてはどうか。
日本口腔衛生学会は、「ミュータンス菌が検出されないむし歯患者が存在するということが論文で報告されています」と説明。さらに、ミュータンスレンサ球菌以外の菌を原因とする虫歯は、2歳半以降にも感染することがあるため「誤りだと考えられます」とした。
今回の番組で放送されたような情報が広まっていることを受け、日本口腔衛生学会は積極的に情報発信を続けていきたいとした。
「ミュータンス菌の感染は、当時としては感染を防げば良いという考えがありました。しかし、その後、『ミュータンス菌が親から感染することがあるのは事実だが、感染を予防するのが難しい』ということが分かってきました」
と経緯を説明。「どのような分野でも、科学的な事実は、時間とともに変わっていくことがあります」とする一方、「すべての人の認識が一瞬で変わるようなことはございません」という。「私たちとしては引き続き、情報発信をしていきたく考えております」とした。