ソフトバンクが交流戦でも強さを持続している。
交流戦1カード目となった巨人戦は1勝2敗と負け越したが、その後は5連勝。2024年6月5日の中日戦(バンテリン)で5-1と快勝し、貯金が今季最多の20に到達した。
柳町達、佐藤直樹らが奮闘
4年ぶりのV奪回を狙う今シーズンは圧倒的な破壊力を持つ打線が得点を重ね、春先から首位を快走。
だが、全48試合に3番でスタメン出場していた柳田悠岐が5月31日の広島戦(ペイペイドーム)で、走塁中に右ハムストリングスを痛めて途中交代し、登録抹消された。
柳田は替えのきかない選手だ。長期離脱は大きな痛手だが、柳町達、佐藤直樹らが奮闘して白星を重ねている。
「ソフトバンクは選手の層が厚い。柳町は他球団なら外野のレギュラーを張れる素材です。穴がないし、バットコントロールが巧い選手なので相手バッテリーは神経を使うでしょう。柳田の代わりとまではいかなくても、戦力として十分に計算できる」(スポーツ紙デスク)
投手陣もリーグトップのチーム防御率1.98
柳町は昨年116試合出場で打率.257、0本塁打、34打点、2盗塁。広角に安打を放つ打撃技術に加えて追い込まれても簡単に凡打せず、出塁率.375をマークした。
だが、ソフトバンクの外野陣はタレントぞろいだ。今シーズンは柳田、近藤健介、周東佑京に加えて、長距離砲のアダム・ウォーカーが巨人からトレードで加入し、さらには育成出身の川村友斗が頭角を現したことで、柳町は開幕からファーム暮らしだった。
とはいえ、ここで心が折れるわけにはいかない。柳町は5月28日に1軍初昇格すると、ここまで8試合出場で打率.417、5打点をマーク。
外野は全ポジションをこなし、打順も1番、6番、7番、9番と与えられた役割を全うする。首脳陣にとっては、ありがたい選手だろう。
投手陣もリーグトップのチーム防御率1.98と抜群の安定感を誇り、死角がないように見える。柳田抜きでもこのまま突っ走るか。(中町顕吾)