地蔵の供え物食べて逮捕...生活困窮者が食べるものなのでは? SNS議論、僧籍持つ弁護士はこう見る

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被疑者へ「社会復帰されることを願ってやみません」

   続けて本間弁護士は、地蔵について「地獄・餓鬼・修羅など六道をめぐりながら、人々の苦難を身代わりとなって受けて人々を救う菩薩であるとされています」と説明する。

「困窮した方が地蔵のお供え物を食べるということは、ある意味、地蔵の本心に適うかもしれません」

とみる。しかし、供え物が頻繁に食べられることには大きな懸念点があるという。

「地蔵の管理者に防犯上の不安を抱かせてしまうことになりますし、地蔵の周辺の住民からも、地蔵の管理者にクレーム等が寄せられるかもしれません」

   こうしたことから、地蔵の管理者が警察へ相談するのは「やむを得ない事」だとした。

   その上で、「現代では、生活保護等の社会福祉制度が整っています」とし、「社会福祉制度は、人々の苦難を受け止める現代の地蔵と言えるのではないかと思います」と提言。

   「最近、刑事司法も、社会福祉との連携を強化しています。例えば、検察庁では、『社会復帰支援室』を設置し、社会福祉士を社会福祉アドバイザーとして採用して困窮した被疑者の再犯防止のために様々な支援を行っています」と例を挙げた。

   最後に、今回逮捕された被疑者が、こうした支援を受けながら社会復帰することを願っていた。

「今回逮捕された被疑者が、社会福祉のもとで困窮から脱し、社会復帰されることを願ってやみません」
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