起業が簡単になったのは、日本経済にプラス?マイナス?
――日本政策金融公庫の調査の面白いところは、近年、あまりにもいろいろなタイプの起業家が登場し、自分を「経営者」と自覚すらしていない「意識せざる起業家」までいるため、週に35時間以上事業に充てる人を「起業家」、それ以下を「パートタイム起業家」に分類していることです。
飯島大介さん その定義には少し疑問が残りますが、仮に週に20時間「パートタイム起業」の事業に充てるとすると、週5日勤務として1日に4時間です。出勤前に2時間、帰宅後に2時間。十分、「パートタイム起業活動」を続けることができる計算です。
――これだけ、起業が簡単になり、起業家の数が増える一方、野心あふれる若い世代の割合が減ったことは、日本経済にとってはいいことなのか、よくないことなのか、どちらでしょうか。
飯島大介さん かつてのホンダやソニーのような日本経済を牽引する新しい大きな企業が出てくるかどうかですが、まず、起業家の数を増やして新規企業の分母を大きくする必要があります。
その意味では、若い人の割合が減ったとはいえ、起業家の数が増えることはいいことです。日本経済再生の第一歩を踏み出したと思います。
(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)