スペイン1部リーグのレアル・マドリードがフランス代表のFWキリアン・エムバペ選手(25)を獲得したと2024年6月4日(日本時間)に発表した。
エムバペ選手は、フランス1部リーグのASモナコで15年にプロデビュー。17年にパリ・サンジェルマンへ移籍し、18~19年シーズンから6季連続で得点王に輝いた。また、代表チームでも18年W杯ロシア大会でフランス優勝に貢献し、22年カタール大会でも得点王になった。
誰もが認めるサッカー界の世界的スーパースターなのだが、過去に「ファン離れ」騒動が起きたこともある。(2018年7月11日配信の記事を再構成しています。年齢や肩書などの情報は、注記のない限り当時のものです)
決勝進出に貢献も「人気がた落ち」
サッカーロシアW杯でフランス代表の決勝進出に大きく貢献した19歳の「神童」、FWキリアン・エムバぺ選手の評判が、ここにきてがた落ちしている。
エムバぺは決勝トーナメント1回戦で、2得点を獲得。日本のツイッターで「トレンド」入りするなど、卓越したプレーで注目を集めた。だがここ2試合、あからさまな遅延行為などで悪目立ち。「一気に嫌いになった」との声がネット上に続出しているのだ。
フランスは2018年7月11日(日本時間)、準決勝でベルギーに1‐0で勝利し、1998年大会以来、20年ぶりの優勝に王手をかけた。後半6分にコーナーキックからFWウンティティがヘディングで先制。硬い守備でこの1点を守り切った。
エムバぺは前半13分、MFポグバのスルーパスから抜け出すなど、キレのある動きで躍動したが、後半アディショナルタイムには、遅延行為で悪目立ちした。
アディショナルタイムは6分、時計は後半46分46秒。エムバぺは相手陣内の右コーナー付近でベルギーのDFアルデルヴァイレルトとFWメルテンスに囲まれ、ボールを持ったままラインを割った。自陣方向に戻りつつ、背後のアルデルヴァイレルトに右手のボールをパスするも、落球。ボールはペナルティエリア方向へ転がっていった。
エムバぺはここで、まさかの行動に出る。普通ならボールを拾い、背後の相手選手に渡して当然。だが、なぜかドリブルで前へ運び始めたのだ。
それを見たアルデルヴァイレルトは彼の背中を押し、MFヴィツェルも後ろから突き飛ばした。レフリーは笛を鳴らし、遅延行為でエムバぺにイエローカード。ベルギー選手2人は、お咎めなしだった。
エムバぺがプレーと関係のない振る舞いで物議を醸したのは、これが初めてではない。
7日(日本時間)の準々決勝・ウルグアイ戦で2点リードの後半21分、相手陣内でMFポグバにトリッキーなバックパス。その後、ウルグアイのMFロドリゲスの横を通過する際、相手の手に接触。ピッチに倒れ込み、腹部を手で押さえて悶え始めたのだ。
ウルグアイの選手たちはこの振る舞いに怒り心頭を発した。両チームがあわや一触即発の事態となり、エムバぺはイエローカードをもらっていた。