短大ではリアリティに欠ける...専門学校への進学に変更する案提出
その改変の一例として、報告書では次のようなエピソードを挙げている。
登場人物の一人・朱里は、原作では短大に進学したという設定だ。しかし、ドラマ制作側は「短大に進学するよりも専門学校に進学する方が近時の 10 代、20 代としてはリアリティがあるのではないか」、「(短大進学の原因となっている)父親のリストラはドラマとしては重すぎるのではないか」として、「高校受験の際に、父親が勤める会社が不景気になり、母親から『高校は公立でいいんじゃない?』と言われて本当は友達と一緒に制服がかわいい私立校に行きたかったけど、『うん、そうだね』と笑って受け入れた」とする設定に変更する案を提出した。
これに芦原さんは小学館を通じて「かわいい制服の私立高校に行けなくなったことなどは『心底どうでもいい』ことである、原作のジェンダー要素も逃げずに書いて欲しい、制作サイドは短大での設定を避けているのか?といった趣旨」の返事をしたという。
ほかにも、「1 話プロットについて、朱里のキャラクターについて(ただの可愛くて軽い女に見えないようにしてほしい)」「4 話プロットについて、エピソードの順序を変えるならキャラブレしないように、もしくは出来る限り原作通り、丁寧に順番を辿っていって頂けたら」「ツッコミどころの多い辻褄の合わない改変がされるくらいなら、しっかり、原作通りの物を作って欲しい旨のメール」といった芦原さんの指摘も紹介されている。
なお、ドラマ制作側はこれに、「やむを得ない場合以外はできるだけ」といった表現が多かったことなどから、提案した改変は許されると認識していたという。 この報告書が公開されると、SNSでは「例にあげられているテレビドラマ制作側の原作から変更されたプロット案がひどすぎる」「あの世界観の原作からこれに変更しようとするとかびっくり」といった声が寄せられた。