新富裕層「インカムリッチ」はどんな人? 世帯年収1500万円、投資リテラシー抜群 「パワーカップル」との違いは

インカムリッチの上にいる「ウェルスリッチ」とは?

   J‐CASTニュースBiz編集部は、博報堂の調査担当者に話を聞いた。

――インカムリッチというのは博報堂のネーミングですが、「インカムゲイン」(投資した資産を保有していることで得られる収入)のイメージがありますね。
よく言われるパワーカップルとはどう違うのですか。たとえばニッセイ基礎研究所では、「パワーカップルとは、夫婦それぞれが年収700万円以上である」ことが指標としていますが。

調査担当者 インカムリッチは、パワーカップルだけでなく、未婚の方も含めた「世帯年収1500万円以上の生活者」を示しています。

従来の富裕層(純金融資産1億円以上)のウェルスリッチも増加していますが、同時にパワーカップルなど、純金融資産は多くないが、消費ポテンシャルの高い高所得層が増えている現状もあり、これらの新しい富裕層を私たちはインカムリッチと呼んでいます。

現役世代、子育て世代である「インカムリッチ」層は、資産形成はまだ途上ですが、ローンを組んで都市部のマンションを買う、輸入車を買う、子どもの教育にお金をかける...など。実生活では積極的に消費をしており、有形・無形の資産を形成しているこのような世帯は、東京など都市部を中心に今後増えていくと考えられます。

一方、ウェルスリッチは資産家一族、リタイアした富裕層シニアなども多く含まれるイメージです。

――なるほど。しかし、インカムリッチは40代が一番多く、次いで30代がボリュームゾーンになっていますね。一般的イメージでは、50代の年収が一番多いと思いますが。

調査担当者 所得の高い女性が増加し、かつ共働き世帯の標準化が進んでいることで、高所得世帯の増加と若年化が進んでいます。

「インカムリッチ」=世帯年収1500万円を基準としたため、現役世代の中でも特に共働き世帯・子育て世帯が多く含まれ、これらの年代がボリュームゾーンになっていると考えています。
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