小中学生がタブレット・パソコンを家で利用するのは7、8割
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査をまとめたモバイル社会研究所の水野一成さん(子ども・防災・シニア調査担当)に話を聞いた。
――GIGAスクール構想により、小学高学年や中学生に学校で貸与されるタブレット・パソコンの普及率がどのくらいになっているのか、これまで調査したことがありますか。
水野一成さん GIGAスクール構想が本格始動していますので、ほぼ普及していると思われます。
当研究所が出した「モバイル社会白書2023年版」の調査(学校から貸与されたタブレット・パソコンの家庭での利用)では、2022年時点で小学生低学年は71%、高学年は82%、中学生は74%となっています。
――かなり普及していますね。しかし、家に持ち帰る頻度では、「ほぼ毎日」が小学高学年のほうが中学生より多いことが不思議です。ICT教育は小学生より中学生の方が盛んと思いますが、どういう理由でしょうか。
水野一成さん 上記の「モバイル社会白書2023年版」の調査からも、必ずしも中学生のほうが家庭での利用が高い結果ではありませんでした。ただ、この結果からだけでICT教育が小学生高学年のほうが、中学生より活発とは言い切れないと思われます。
――千葉県の熊谷知事がSNSでリュックも奨励して話題になりましたが、近年、教育現場でのタブレット・パソコンの普及とともに、ランドセル自体の重さが問題となっています。そのことはどう思いますか。
水野一成さん 私も熊谷知事の発言の件は読みました。こういった選択肢が増えることはいいことではないでしょうか。ランドセル自体も軽量化、機能化(身体に負担がかからない)していますし、それ以外の選択肢があることもいいと思います。