Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)のソフト「スイカゲーム」が、人気だ。2021年12月発売のパズルゲームで、累計ダウンロード数は950万を誇る。「スイッチ」2023年の年間ダウンロードランキングで1位を獲得した。
開発元のAladdin X(東京都港区)は、スマートフォンでも遊べるように2024年1月、基本ソフト「iOS」に、4月には「アンドロイド」も対応し、それぞれアプリをリリースした。5月23日には、「2人プレイモード」での「オンライン対戦モード」の配信を開始した。「スイカゲーム」の魅力をユーザーやメーカーに取材した。
最終形態のスイカにする
「スイカゲーム」の遊び方はシンプルだ。上からさまざまなフルーツが箱の中に落ちてくる。同じ種類のフルーツだと、触れた瞬間に2つが1つになり一回り大きなサイズのフルーツに成長。すると箱のスペースに余裕が生まれる。そのスペースにフルーツを繰り返し落とし、できるだけ多く箱に入れていく。
フルーツは全部で11種類ある。それらを掛け合わせて最終形態のスイカにするのがゴールだ。時間制限はないが、箱からフルーツがあふれ出したらゲームオーバー。各種サイズのフルーツにあわせて加点され、最終的に自分の成績が点数として表示される仕組みだ。
神奈川在住の20代女性Iさんは、頻繁に「スイカゲーム」をプレイしているという。義母が遊んでいた時、自分も試しにプレイしたのがきっかけだ。面白くて夢中になり、自分が持つ「スイッチ」にダウンロードしたと明かす。
落ちてくるフルーツを箱のどこに移動するべきか、かなり頭を使って考えなければならない点に魅力を感じているIさん。最終形態のスイカにするのは難しいが、できた時には達成感を味わえる。「スイカを作りたい」との、ある種の「中毒性」から今もスイカゲームを続けていると話した。
5つの「ヒット要因」
Aladdin Xに取材すると、スイカゲームは2023年、YouTubeなどでゲーム実況をするVTuberが配信に使用し、その視聴者がダウンロードしたことがきっかけで大きく話題になった。
ヒットの要因としてAladdin Xが挙げたのは、
「幅広い世代に受け入れられやすいキャラクターのかわいさと親しみやすさ」
「時間制限のないルールのゆるさ」
「フルーツがどんどん消える瞬間の爽快感」
「失敗してももう1回挑戦すればうまくいくのではと、何度もプレイしてしまう中毒性」
「240円という価格の安さ」
の5つ。ダウンロード数は年齢の偏りがなく、子どもから大人まで広く楽しんでいるそうだ。