プロ野球の西武は2024年5月26日、松井稼頭央監督(48)が26日に行われたオリックス戦を最後に休養に入ることを発表した。渡辺久信GM(58)が兼任で監督代行を務め、セ・パ交流戦の開幕戦となる28日の中日戦からチームの指揮を執る。
松井監督就任2年目の今シーズンは26日時点で15勝30敗、勝率.333でリーグ最下位に沈んでいる。チーム防御率3.29はリーグ5位、チーム打率.214はリーグワーストだ。スポーツ紙の報道によると、チームの低迷を理由とした事実上の解任だという。
「野手の自前の上積みはここ数年ないだろうと...」
セ・パ交流戦を直前に控え監督が休養に入る事態となった西武。今シーズンの低迷の要因はどこにあるのか。浮上する目はあるのか。J-CASTニュースは、西武の元コーチでオイシックス新潟アルビレックスBCの監督を務める橋上秀樹氏(58)に話を聞いた。
16年から18年まで西武でコーチを務めた橋上氏は、「今シーズン西武が低迷しているポイントはいくつかあります」と切り出し、要因に言及した。
「まずひとつは攻撃陣の低迷です。これは、編成はもちろんですけども、育成がうまくできていなかった。松井監督が(19年から3年間つとめた)2軍監督のころから、2軍から新しい選手が出てくるということが減っていた。FA(フリーエージェント)で選手が出ていくというのは、ずっとここ何年も続いてきたことだが、以前であれば次に代わる選手が自前で出ていたことで多少補えていた。それがここ数年は育成ができていない」
橋上氏が指揮するオイシックス新潟アルビレックスBCは今シーズンからイースタンリーグに参戦しており、西武の2軍と試合をする機会がある。すでに数試合しており、橋上氏はその時の印象をこう語った。
「今私たちのチームが西武のファームと戦っていますが、今後1軍で主力として活躍していくような可能性のある選手が少ない。特に野手に関しては楽しみな選手が少ないです。このままでいくと、野手の自前の上積みはここ数年ないだろうと感じます」