知名度アップに活用したのは
1号店オープン当初、最初の1週間ほどは行列が続いたものの、その後1、2か月は売り上げが伸び悩んだと山本氏は振り返る。そこで、SNSのインフルエンサーなどを活用し、店舗の知名度向上に努めた。
「多くのうなぎ屋は広告宣伝をしていません。一定の常連客で安定経営を維持しているんです。私たちはウェブサイトやSNSを活用することで、これまでうなぎを日常的に食べる選択肢がなかった層にもアプローチできました」
鰻の成瀬は、フランチャイズ方式で全国展開している。加盟店オーナーの多くは副業として始める人が多いと山本氏。人件費や家賃を抑えるなど固定費を低く設定し、着実に利益を出す仕組みを整えているという。
毎日の売り上げをSNSで公開することで経営者の信頼も獲得。物件探しや内装工事、求人など、加盟店オーナーの負担を減らす支援体制も整備したため、どの店舗も同じクオリティーで維持できる。これが急拡大した理由だと語る。
同店も物価高騰の影響を受けているが、創業時から価格を変更していない。山本氏は「今後値上げの可能性もありますが、私たちの工夫で調整できる部分があれば、可能な限り現在の価格を維持していきたい」と話した。