37歳記者もダマされかけた「偽警察からの電話」その手口をリポート 各地で被害、2億円超詐取も

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

2億円以上をだまし取られるケースも

   あなたは、もうわかっているだろう。これは、典型的な詐欺電話だ。

   「警察官などをかたって電話し、逮捕・勾留などをほのめかして、現金を振り込ませる手口の特殊詐欺事件の発生については認知しています」――J-CASTニュース編集部の取材に、警察庁広報室もこう答える。

   その手口はこうだ。

(1)警察官など公的機関の職員を名乗って電話し、「あなたの銀行口座(携帯電話、保険証などのケースも)が、詐欺・マネーロンダリングに使われていた」などと告げる。
(2)電話やLINE上での「事情聴取」に誘導する。
(3)逮捕・勾留を示唆し、不安をあおる。
(4)「保釈金」「捜査への協力」などの名目で、指定した口座に現金を振り込ませる。

   警察官や検察官など、複数人が役割を演じる「劇場型」の犯行が目立つ。件数の統計などはないというが(警察庁広報室)、この1年ほどは各地で、被害がたびたび報じられている。

   23年11月、千葉県松戸市で起きた事件では、70代女性がなんと約2億5000万円を失ってしまった(NHK)。24年2月には、長野県の70代女性が1億円あまりを(NHK)、この5月にも茨城県の30代男性がやはり1億円弱をだまし取られるなど(テレビ朝日)、被害額が大きいケースも。

   日本将棋連盟会長・羽生善治九段の妻・羽生理恵さんも5月9日、Xで、やはり「神奈川県警捜査2課の青木」を称する男から電話があったというエピソードを明かした。

   それにしても、被害者はどうして、こんな電話にだまされるのだろうか。実際にだまされかけた、記者の体験談に戻ろう。

姉妹サイト