「上司の指導が理解できない!」正社員登用の女性が悲鳴 その「ダメ出し」連続が意図したことは

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   上司の言葉がけひとつで、モチベーションが高まった経験はありませんか?

   実際のエピソードや感動的なエピソードを取り上げ、人材育成支援企業FeelWorks代表の前川孝雄さんが「上司力」を発揮するヒントを解説していきます。

   今回は、正社員に抜擢登用した若手部下を後継者へ厳しく育て上げた上司のエピソードです。

  • 若手部下を育てるには
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契約社員を正社員に抜擢登用した理由とは

   ある中堅メーカー企業で、新設された広報部の課長に就任した30代のKさん。

   ユニークな製品を生み出し成長する同社で、広報部門を新たに立ち上げ、軌道に乗せる重責を担いました。

   Kさんは、マーケティング先進企業の広報手法をベンチ―マークし、さまざまな広報媒体や制作物を調べるなどしながら、前例のないPR戦略を模索し始めました。

   そんなKさんのもとに、契約社員として入社してきた20代女性のYさん。

   文書やデータの入力作業など事務アシスタントを務める役割で、広報の仕事は全くの門外漢。しかし、Kさんは、Yさんの半年ほどの仕事ぶりから広報の素養と可能性を感じ、彼女を正社員にしたいと上層部にかけ合い、抜擢登用しました。

   Kさんは、Yさん抜擢の理由を次のように語っています。

「社内外で、日々さまざまな人と接する広報では、人柄やコミュニケーション能力がとりわけ重要です。Yさんは即戦力となるスキルや知識は乏しいものの、そんなものは後から身につければなんとかなります。もっとも重視したのは、柔軟性と人一倍素直な気質。指摘されたことを素直に吸収して成長する、言ってみれば『すくすく系』です」(Kさん)

   Kさんは、そんなYさんの長所を、彼女が働き始めてほんの数日で見抜いたといいます。

「Yさんのような真っすぐな性格の人は、育てれば真っすぐ上に伸びていきます。周囲の指摘を卑屈に受け止めたり素直になれない人は、曲がった方向に育ってしまう。その点、Yさんは上司として鍛えがいのある人材でした」(Kさん)
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