NHKは2024年5月22日、同局の24年度中のスポーツ中継や番組を盛り上げるテーマソング「NHKスポーツテーマ2024」のアーティストがYOASOBIに決定したと発表した。 テーマ曲は3人の漫画家によるスポーツ漫画をノベライズした小説をもとに作られた。この制作方法に、SNSでは反響が寄せられている。
パリ五輪・パラリンピックの放送でも流れる
今回、漫画を手がけるのは、タイザン5さん、桐島由紀さん、春野昼下さんと「少年ジャンプ+」(集英社)で活躍する漫画家3人。ノベライズは、「NARUTO―ナルトー烈伝シリーズ」などを執筆する江坂純さんが担当する。楽曲はパリ五輪・パラリンピックの放送でも使用される。
NHKの発表に、YOASOBIのAyaseさんは「NHKスポーツテーマを担当させていただけること、大変光栄に思います。漫画と小説、たくさんの方々のお力を受け取って、色鮮やかな楽曲を放てるように頑張ります」、ikuraさんは「この度は素敵な機会をありがとうございます。皆さんの心に寄り添い、共に熱くなれる音楽をお届けします。どうぞよろしくお願いします」とそれぞれコメントを寄せている。
またノベライズ担当の江坂さんは、24日にXで「3名の先生方によって丹念に紡がれる物語の世界を、小説という形でも表現する機会をいただけて幸せ過ぎました。YOASOBIさんの楽曲の原作となるそうです。ものすごいことだ...」とコメントした。
NHK「アーティストサイドの希望があったと聞いています」
漫画をノベライズしての楽曲制作は、「小説を音楽にするユニット」結成されたYOASOBIのコンセプトを踏襲したものとみられるが、Xでは漫画→小説という2つのコンテンツを通すことに違和感が覚えるとして、「YOASOBIとしてリリースするには原作がないといけないっていう縛りは本当に必要なのかな」「YOASOBIのこだわりなんだろうけど、他の作家を踏み台にしてる感じがして嫌だな」といった声が寄せられた。
一方で、「これだけ有名になってもなおコンセプトを曲げないのは中々タフだな」「YOASOBIは『小説を曲にする』のがコンセプトなのでそれに対してとやかく言うのはお門違いというか」とコンセプトを貫き通すYOASOBIの姿勢に理解を示す声も上がっている。
では、小説だけでなく漫画を介した理由は何なのか。J-CASTニュースがNHKに取材を申し込んだところ、広報局の担当者は、漫画をノベライズした小説から楽曲を制作するという方法について「アーティストサイドの希望があったと聞いています」と回答。漫画や小説の公開や発売の予定については、「お答えする立場にありません」としている。