歌手で俳優の星野源さんが所属する芸能事務所「アミューズ」の法務部が2024年5月23日未明、暴露系インフルエンサーの滝沢ガレソ氏の投稿の内容をXで否定した。真夜中かつ、滝沢氏の投稿から約5時間半という異例のスピード対応だった。
さらに23日夕方、アミューズ法務のXは、名誉棄損になるような投稿を拡散することも名誉棄損に当たることがあるとして、注意喚起の投稿をした。
星野源さん、新垣結衣さんも公式SNSで否定
滝沢氏による投稿は、「超有名女優とドラマ共演して電撃結婚した男性歌手が、結婚後に今度は番組共演した某NHKアナとW不倫」したとして、情報提供を呼びかけるといった内容だ。22日21時49分に投稿された。名前は出していないものの、Xではこれがドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)で共演した新垣結衣さんと結婚した星野さんだとして拡散された。
その後、アミューズ法務部のXは夜中の3時28分に、滝沢氏を名指しし、
「星野源において当該投稿にある事実は一切なく、また当社が記事をもみ消した事実も一切ありません。虚偽の情報の拡散、発信には法的措置を検討いたします」
と否定。滝沢氏が星野さんらの名前を出していないことについても、「当社所属アーティストを名指しし、あるいは名指ししなくても、当社所属アーティストであることが分かるような情報を示して虚偽の事実を摘示、投稿することは名誉毀損その他の違法行為に当たります」とした。
「皆様におかれましては、憶測や虚偽の投稿にくれぐれもお気を付けください」と呼びかけた。
また、星野さんはインスタグラムのストーリーズでアミューズの投稿をリポスト。新垣さんの公式Xもプロフィール欄で、「火のないところに煙が立っているようですが、いま騒がれ噂されている件に事実はひとつもありません」などと疑惑を否定している。
誹謗中傷は「迷惑防止条例で定められる『つきまとい行為』に該当する場合も」
23日16時11分、アミューズ法務部はさらにXを更新。「当社とは無関係の名誉毀損事件についてですが」としつつ、
「東京高等裁判所が、2022年11月10日、名誉毀損ツイートをリツイート(現在の「リポスト」)することがその事案においては違法であるとの判決を出しました」
と裁判例を紹介した。これは、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、伊藤さんを誹謗中傷する内容のイラストなどをツイッター(当時)に投稿され名誉を棄損されたとして投稿者の漫画家らを訴えた事案を指すとみられる。当時の報道によると、投稿を現在の「リポスト」に当たるリツイート(拡散)する行為にも名誉棄損が認められ、リツイートした男性に賠償命令が下された。
アミューズ法務部のXは、「つまり、SNSのご利用に際しては、名誉毀損ツイートをリツイート(現在の「リポスト」)することにより法的責任が発生することもあるということについてもご認識いただく必要があるといえます」と注意喚起。
続けて、「SNSへの書込みやDMで誹謗中傷を繰り返す行為は迷惑防止条例で定められる『つきまとい行為』に該当する場合もあります」とも指摘した
このアミューズの対応に、「アミューズ法務部の本気、ぶちキレてるね」「マジで徹底的にやってほしい」「アミューズさんがガチで感動してる、頑張ってほしい 根も葉もない噂の段階で鵜呑みにしてしまう人たちも、もう少し意識したほうがいい」といった声が寄せられている。
J-CASTニュースが23日、アミューズに取材を申し込んだところ、広報担当は「アミューズ法務部のXで発表した内容が全てとなります。今後新たな動きがある場合は法務部Xより投稿いたしますので、ご確認いただけますと幸いです」と回答した。
滝沢ガレソ氏によるXでの投稿に関連して、アミューズ所属の星野源の名前を挙げての憶測が拡散され当社にも多くのお問合せが寄せられています。
— 株式会社アミューズ 法務部 (@AmuseLegal) May 22, 2024
星野源において当該投稿にある事実は一切なく、また当社が記事をもみ消した事実も一切ありません。
虚偽の情報の拡散、発信には法的措置を検討いたします。… pic.twitter.com/qyUQpeg0xj
当社とは無関係の名誉毀損事件についてですが、東京高等裁判所が、2022年11月10日、名誉毀損ツイートをリツイート(現在の「リポスト」)することがその事案においては違法であるとの判決を出しました。…
— 株式会社アミューズ 法務部 (@AmuseLegal) May 23, 2024