今の季節、全国的にタケノコやコゴミ、ワラビなどの山菜取りを楽しむ人は少なくない。
ところで、フリマアプリ「メルカリ」を見ると、こうした山菜が販売されている。これ自体は、問題ないのだろうか。林野庁とメルカリ事務局を取材した。
「窃盗で採取された山菜」特定は困難
林野庁林政部に、山菜をフリマアプリで販売することの是非を質問した。自分で所有する山で採った山菜ならば問題なし、国有林や私有地という他者の山林での採取なら森林窃盗になる、との見解だ。
ただ実際は、「いくつも出品されている山菜のうち、どれが森林窃盗に該当するかを判断するのは難しい」と答えた。
メルカリ事務局に聞くと、無断で採取され「森林窃盗罪」にあたる山菜は、「メルカリで禁止している『盗品など不正な経路で入手した商品』に該当するため、違反を確認した場合は取引キャンセル・商品削除・利用制限となる場合があります」。至極当然の答えだ。
しかし、林野庁の回答のように「森林窃盗罪」かどうかを判断するのは事実上、不可能だ。対応方法はあるのだろうか。
規約違反商品を24時間監視
メルカリ事務局は、「個別の出品物に対する対応方針については、本件に関わらずコメントは差し控えさせていただいております」と説明。そのうえで、
・他人の私有地や公有地で許可無く採取したもの
・入手経路が不明確なもの
・配送方法の記載がないもの
・有毒植物と誤りやすいもの
に該当する山菜・きのこ類の出品をしないよう、ユーザーに呼び掛けていると話した。
このほか、365日・24時間体制で、同社の利用規約に違反する商品を、自動検知システムやカスタマーサービスの目視により出品や取引を常時監視。「出品禁止物の排除に努めております」と答えた。