多数の立候補者が予想されている東京都知事選(2024年6月20日告示、7月7日投開票)をめぐり、知名度のある人ばかりメディアに取り上げられるとして、Xで苦言を呈している人がいる。
4月25日に無所属で都知事選に出馬することを表明した、児童精神科医の大和行男氏だ。現職の小池百合子知事、すでに出馬を表明している広島県安芸高田市の石丸伸二市長、衆院東京15区補選で選挙妨害事件を起こした政治団体「つばさの党」以外の動向がほとんど報じられないことについて、「『報道しない自由』というものでしょうか」などと批判している。
「『知名度』と『金』がないと記事に名前も出されないのが日本の現実」
大和氏は5月21日にXで、「本日まで私の名前を記事に書いてくれた新聞社は2-3社で、取材や公約についてメディアの方より問い合わせは一度もありませんでした」と明かし、「毎日都知事選の話題は、つばさの党の方々か石丸市長と現職都知事のみです」と投稿した。
続けて、「真面目に選挙公約を考えて、供託金を自分で貯めてもマスコミに全く対応されず、都知事選の記事につばさの党と石丸市長以外の候補者は名前すら書かれないのは、『報道しない自由』というものでしょうか」と批判。「つばさの党」の「悪目立ち」戦略が奏功しているとみる。
「つばさの党の幹部が述べたように、特定の敵を設定し目立つ行動をしてフォロワー数を増やしお金を得るという『知名度』と『金』がないと記事に名前も出されないのが日本の現実なんだなと痛感しました。真面目に働いて真剣に公約を考えてもメディアに相手にもされない。逆に悪目立ちをして『知名度』を得ればマスコミが毎日記事にしてくれる。まさにつばさの党の戦略が正しいと証明された感じです」
これと対比する形で、自らの置かれた状況を
「私たちのような『知名度』『金』『世襲議員』がないと何を唱えても都民・国民に全く届けてもらえない。それはオンラインの選挙サイトでも同様でした。ひたすら無力感を覚えます」
とした。
一方で、「出馬表明をしたと子どもたちに伝えた我が身の責任を取り、YoutubeやInstagramに頼って自分の人柄や政策を伝えていきたいと思います」と意気込みも伝えた。
また、続く投稿では、石丸市長の都知事選出馬表明を報じるモニター画面の写真を投稿し、「石丸市長の場合、都知事選の記事がこれだけあります。つばさの党もそうですが、良い事でも悪い事でも何かで目立たないと都知事選に出馬表明しても、石丸市長のように写真を掲載してもらえるどころか、私などでは記事の中に名前すら書かれません」とコメントした。