俳優の中尾彬さんが亡くなった。81歳だった。2024年5月22日に所属する古舘プロジェクト(東京都新宿区)が公式ウェブサイトを通じて発表した。
中尾さんは、1962年に日活第5期ニューフェイスに合格し、64年に日活映画「月曜日のユカ」でデビュー。その後もドラマ「大激闘マッドポリス'80」(日本テレビ系)や映画「龍三と七人の子分たち」(ワーナーブラザース)など多くの名作で好演。また、近年では情報番組「やじうまテレビ!」(テレビ朝日系)のコメンテーターやバラエティ番組「ダウンタウンDX」(日本テレビ系)に出演するなどタレント業も活発だった。
ふてぶてしさが「面白い」
バラエティ番組では、俳優の江守徹さんの掛け合いも人気を呼び、「笑っていいとも!」(フジテレビ系)を手掛けた名プロデューサー・横澤彪さん(故人)も生前に高評価を与えていた。以下、J-CASTテレビウォッチの2007年4月10日配信の記事をから引用する(年齢や肩書などの情報は、注記のない限り当時のものです。以下同じ)。
江守徹と中尾彬のオヤジコンビがそろって体調を崩している。江守さんは2月に軽い脳梗塞で入院し、新国立劇場の芝居の出演をとりやめた。中尾さんのほうは、3月末に急性肺炎で病院に運ばれた。
二人とも60歳代だけど、見てくれはとても若々しい。さまざまなバラエティに出て、グルメぶりを発揮したり、うんちくを傾けたりして大活躍。二人でヤマサ昆布つゆのCMに出ていたりするから"コンビ"という印象が強いんだよな。
共通点は妙に態度がでかくて、ふてぶてしいこと。そこが面白い。こういうヘンなオヤジは大好きだ。しかも状況に応じてコロッと態度を変えることができるから、テレビタレントとして重宝されるわけだ。
もちろん芝居もうまくて、洋風も和風もどっちもこなすことができる。こういう芝居もちゃんとやれば、軽くテレビにも出て遊べる洒脱なオールラウンドプレイヤーというのはそうそう出てこない。
だから江守さんも中尾さんも、これからはもう少し酒をひかえ、食い物にも気をつけて、体を大切にしてほしい。